鶏には、砂浴びが必要です。
砂浴びは、羽や皮膚についた寄生虫を落とすために、砂や土を体中につけて行います。
でもこの行為は寄生虫を落とすためだけのものではありません。
砂浴びをするとき、鶏達はとてもうっとりした表情をし、目を細めます。
ぐるぐると気持ちが良い時に出す声を出します。
砂浴びをすることは、私達で言えばお風呂に入ってリラックスすることと同じ。
体を綺麗にするだけではなく、心もリフレッシュされ、ストレスの解消につながります。
ほとんどの卵用の鶏を、日本人は砂浴びができないケージに閉じ込めて飼育しています。
生まれたてすぐにケージに入れてしまうのです。
彼女もその1羽でした。
バタリーケージから救出された彼女は、砂浴びはしたことがありませんでした。
けれども、救出後一週間ほどしてから、砂浴びをはじめました。
最初の頃は、こんなにリラックスはしていませんでした。
けれども、今は、その幸せを噛み締め、うっとりした表情で長い時間砂浴びを楽しんでいます。
すべての鶏に、砂浴びをさせてあげてください。
ケージ飼育された卵を購入しないでください。
放牧(放し飼い・放飼い)された鶏の卵に切り替え、そして卵を食べる量を減らしてください。