ファミリーマートのフォアグラ弁当販売中止という、フォアグラの犠牲になるカモたちにとって素晴らしい出来事から始まった2014年だったが、相次いでファミリーレストランがフォアグラメニューを販売、一見、フォアグラの大衆化が進んだように見えた。
すかいらーく(ガスト・ジョナサン等)、ココス、デニーズなどが、動物愛護の問題を含んでいることを知った上で販売をしていた。
しかし、実際には、2013年と比較すると2014年のフォアグラの輸入量(冷凍・生鮮食品に限る)は2013年202,187KGから2014年の177,747KGと、12%減少した。
12%の減少により、40,733頭が救われたことになる。
これは、消費者の意識が上がり、フォアグラはあまりにも残酷であり食べる必要はないという意識が強くなっていることを証明している。
またそれと同時に、多くの企業の動物福祉問題を重視されるようになっていることを示唆している。
なお、1Kgあたりの取引価格は、世界的なフォアグラの価値の定価にもかかわらず、日本では約8%高騰した。食品価格全体が高騰している中であることも理由の一つと考えられる。
2014年12月にアニマルライツセンターが行った調査では約半数の日本人が、フォアグラの生産方法を知らなかったが、その生産方法を知ると、74.1%フォアグラを食べたくないとする人がフォアグラを食べたくないと回答している。
私たちは消費者に対し、フォアグラを食べないでくださいとお願いする必要はない。ただ、その生産方法を提示するだけでよいのだ。
しかし、楽観視は出来ない。
10年に渡り減少し続けて入るものの、2014年度、日本のフォアグラ消費のために犠牲になった鳥の数は約29万6千羽(1羽分のフォアグラ(脂肪質の肝臓)を600gで換算、冷凍・生鮮食品に限る)にも及ぶのだ。
今後、更に広く、フォアグラの生産方法を周知し、企業に対しては企業としての人道的観点を重視してもらえるよう、働きかけを続けていく。