人・地球・動物共通の課題解決にむけて必要なのは、動物性たんぱく質を良いものに、そして少量に変えてくことです。アニマルウェルフェアとヴィーガンは、動物を救う取り組みの両輪なのです。企業には本業で社会課題を解決する取り組みが求められている今、帝国ホテル東京は、アニマルライツセンターとの話し合いを経て、昨年末にウェルネス宿泊として、「ヴィーガン フレンチガストロノミー」や「豆乳ときな粉のバナナスムージー」、さらに朝食には平飼い卵を使った卵料理をルームサービスで楽しむサスティナブルなプランの提供を発表しました。
第14代杉本東京料理長は「帝国ホテルにご滞在のお客様が、心も体も健康に、くつろぎの時間とお食事をお楽しみいただけるよう、『おいしく社会を変える』取り組みの一つとして、今回宿泊と食を組み合わせた新たな商品の開発に携わりました。お客様の健康、美味しい食事を支える地球環境まで思いを馳せる責任が、当社にはあると考えています」とコメントしています。
帝国ホテル東京は、さらにホテルショップ「ガルガンチュワ」において、平飼い卵を使用したシュークリームの販売を開始しました。同ホテルのInstagramには「家畜を自由で快適な環境下で飼養することにより、動物のストレスや疾病の軽減を目指すアニマルウェルフェアの考えに基づいてつくられた平飼い卵を使用した、シュークリームを10月より新たに販売開始いたしました。”平飼い卵”とは、放し飼いで飼養されたニワトリの卵のこと。開放的な空間で自由にたくさん動き回れるため、ニワトリへ与えるストレスを軽減でき、病気にかかりにくく健康的に育つと言われています。また、アニマルウェルフェアは、SDGsに繋がる活動としても注目されており、この度販売開始した「平飼い卵のシュークリーム」は、シュークリームの皮からカスタードクリームまで平飼い卵を使用しています」と説明されています。
高級菓子店が平飼い卵を使用す例は今までにもありますが、それがアニマルウェルフェアな調達理念に基づくものであると、企業の姿勢が明確に表明されたことに意義があります。ただおいしいから、体に良さそうだからだけでなく、畜産動物が健康であることはSDGsに繋がる活動なのだとの理解を示すことで、帝国ホテル東京はアニマルウェルフェアの分野で同業他社に大きくリードしました。このアドバンテージは他社の判断にも影響していくでしょう。
ホテル業界には、じつは他にも平飼い卵やアニマルウェルフェアのレベルが高い他の畜産物を使用している例はあると思われます。しかしただ使用しているだけでなく、その裏にある自分たちの動物福祉の理念を公表し、それが社会を良くする取り組みだと評価されることで、ESGの時代の企業価値はたかまっていきます。今回の帝国ホテル東京の『おいしく社会を変える取り組み』は、SNS等で公表されたことではじめて、動物を救うより大きな影響力を発揮していると言えるでしょう。
※この記事がアップロードされた2023年1月16日現在、帝国ホテル東京は年末年始特別シーズン中のため、ウェルネス宿泊プランは提供されていませんのでご注意ください。
「ガルガンチュワ」平飼いたまごのシュークリーム
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詳細は @imperialhotel_jp_official プロフィールリンクより「帝国ホテル 東京サイト」→「ホテルショップ」→「商品一覧」へ。