乳牛には角がないのが自然な光景?
それは間違いです。
ホルスタイン種でも、黒毛牛でも、角があります。しかし、日本の乳牛の85.5%*は、生まれて約1年以内に除角されます。麻酔なしで実施するのが一般的です。85.1% *の農家が「麻酔を使っていない」と回答しています。
生後まもなく(1週間以内を推奨)であれば、拘束し、角部分を焼きごてで焼きます。切断するよりは苦痛が少ないとされています。
しかし、日本では生後1週間以内の除角は5.7%*に過ぎません。
また、苦痛はましとはいっても、生まれてすぐに、皮膚を熱された焼きごてでやけどさせられるのです。
3ヶ月以内であれば、ぎりぎりこの方法での除角は可能なようですが、その分、焼きごてを皮膚・角に押しあてる時間や回数が長くなります。
3ヶ月以内に行う割合は53.5% 。
残りの約46.5%はこの方法よりもダメージの大きい方法をとっています。
角が育ってきた後の除角は、ワイヤーのこぎりで、神経を含めて角を切り(当然激しく暴れるので拘束する)、焼きごてを押し当てます。
角には神経も血管も通っており、出血し、血が大量に噴き出ることもあり、失神してしまうこともあります。
術後、死に至ることも有り、傷が治るまで3ヶ月もかかる場合も有ります。
どの方法であっても、大変な苦痛を伴っています。
角が見えてきてしまっていれば、それは頭蓋骨から伸びている角を焼いたり、切ったりする行為であり、異常な虐待行為にあたります。
畜産農家は、激しい苦痛があることを当然知っていますが(だからこそ拘束する)、その改善策を取ろうとしていません。
最低限、生後1週~2週などのストレスの低い時期に行うべきです。
また、代用品はすでに開発されています、それが、角カバーです。これをつけることで、安全で苦痛のない角による事故の防止が可能です。
より根本的な解決方法は、あなたが乳製品(牛乳、チーズ、ヨーグルト等)を食べないことです。
* http://jlta.lin.gr.jp/report/animalwelfare/H26/factual_investigation_cow_h26.pdf