アニマルライツセンターは2016年から毎年一回、畜産動物の飼育実態がどれほど認知されているのか、民間会社を利用して調査を行っています。
2019年度も調査を実施しましたので、結果を報告します。
質問は次の10項目です。
2016年から2018年にかけては、認知度はわずかずつではありますが向上が見られました。しかし2019年の調査結果は、有意差と言えるかは分かりませんが、認知度が少し低下しています。
全質問の認知度平均(「知っている」「聞いたことはある」を「認知している」として計算)は、
2016年の認知度 合計15.2%[うち「知っている」7.04%]
2017年の認知度 合計17.0%[うち「知っている」6.68%]
2018年の認知度 合計20.2%[うち「知っている」8.05%]
2019年の認知度 合計19.2%[うち「知っている」8.97%]
と推移しています。
ただし、「知っている」と回答した割合は増加しているので、新しい人への認知の広がりがなく、深く知る人が増えたとも考えられます。
いずれにせよ、依然として畜産動物の実態について8割以上の人が何も知らないという状況にあります。
妊娠ストールも体の一部の切断も知らない。アニマルウェルフェアという言葉さえほとんどの人が認知していません。日本で工場式の畜産が広がったのは戦後のことで、まだ人々の頭の中では広々とした牧草地で動物がのびのびと草を食み地面をつつき、穴を掘り返して暮らしているという牧歌的なイメージが残っているのかもしれません。しかし現実はそうではありません
現代の工場型畜産では多くの動物が通常行動もできず、苦しんでいます。
実態を知らずして、畜産利用されている動物の権利や福祉に関心を持つことは困難です。
私たちはもっと現状を正しく伝え、問題提起していかなければなりません。
【調査名】畜産動物に関するアンケート
【調査主体】NPO法人アニマルライツセンター
【調査期間】2019/3/25~2019/3/27
【有効回答数】1,200
【調査設計】 手法:インターネット調査(ネットモニター)
【調査地域】全国
【対象者条件】ネットモニターうち、15才以上男女を対象
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