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客観的指標がなければアニマルウェルフェアウォッシュになる

鶏舎内には「汚れも埃もありません」

アニマルウェルフェアや畜産動物の飼育についての知識が非常に浅い日本では、そんな説明をする大手企業がいまだにあります。動物を飼育する中で、汚れも埃もないなんてことはありえません。ましてや、数万~数百万の鶏が閉じ込められるケージ鶏舎について使用されている言葉なのだから、驚きです。

実際とはことなる形容詞、または良さそうに見せるための形容詞をつかって、畜産動物のアニマルウェルフェアを売り文句にすることは、市民を裏切る行為です。いわゆる”ウォッシュ”です。

アニマルウェルフェアを担保するためには、客観的な指標が必要ですが、多くの企業がそうではなく、主観的な言葉を使い、あいまいで、飼育の酷さを嘘の形容詞で覆い隠しています。

消費者は気をつけなくてはいけません。企業や農場はこれらの曖昧な言葉を上手に利用して食品を販売しています。

下記の文言事例は、まったくもって、高いアニマルウェルフェアを指してはいない、つまりアニマルウェルフェアにとって特に意味のない形容詞です。

典型的なアニマルウェルフェアウォッシュ

  • 鶏肉は“平飼い”
  • 抗生物質を使用していない卵
  • 農林水産省と協力しながら・・
  • 法令遵守

具体的な指標なしに以下のような文言を使うアニマルウェルフェアウォッシュ

  • ストレスのない、ストレスを与えないように
  • 鶏はストレスフリー
  • アニマルウェルフェア、動物福祉
  • 動物を健康に飼育
  • 動物にやさしい
  • 最適な環境、良好な環境
  • 動物の生きる環境に配慮
  • 動物を大切に育てる
  • のびのびした環境
  • 幸せな動物
  • 鶏のことを第一に考えた

最近のはやりのアニマルウェルフェアウォッシュ

  • アニマルウェルフェアの考え方に対応した飼養管理指針に沿った飼育

実際には違うが放牧を想起させる言葉や写真によるアニマルウェルフェアウォッシュ

  • 自然豊かな環境の中で・・
  • 昔ながらの
  • 暖かな陽射しと豊かな自然に抱かれて健康的にストレス知らずですくすく育った
  • 自然な味わい
  • 大自然の中で育った
  • 放牧を想起させる写真やイラストを使う

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