東京都渋谷区にある「Bookfcafe days」と、千葉県佐倉市にある「寺子屋オーガニックカフェEDEN」が、アニマルライツセンターのケージフリー運動に賛同してくださり、この度ケージフリー宣言をしてくださいました。
ケージフリー宣言とは、自社で使用している卵を、ケージフリー(平飼いや放牧)のものに切り替える、または、現在すでにケージフリーの卵を使っている店では、これからもずっとケージフリーの卵を使い続けると消費者に約束することです。
Bookcafe days
渋谷駅と代官山駅のちょうど中間地点にある同店は、社会問題に関心の高い女性オーナーが1人で切り盛りされています。
開業から9年、手作り料理にこだわり、化学調味料や添加物をできるだけ削除し、極力安全な食材を使うように心がけていると話ししてくださいました。
現在は、仕入れの事情からケージ卵を使用していますが、元々平飼い卵を使いたいとずっと思っていたそうです。早い段階で(遅くとも2025年までには)平飼い卵に切り替えると約束してくださいました。
同店は全てがヴィーガンメニューというわけではないですが、全体的に野菜を中心としたメニューです。元々は外国からのお客様を対象にヴィーガンメニューを始めたそうですが、最近では日本人からの要望が増えているそうです。
オーナーは売り上げの一部を民間団体に寄付するなどしており、これからも食の安全性やフードロス、児童労働など、様々な社会問題に対し、さらに積極的に取り組んでいきたいと話してくださいました。
寺子屋オーガニックカフェ EDEN
食の安全や健康、地球環境や児童労働問題について伝える場を作りたいとの想いから、9年前に千葉県佐倉市にオープン。農薬をできる限り使用していない野菜を中心としたランチプレートを提供しており、卵は主に、近所の小さな平飼い養鶏場から取り寄せていると話しくださいました。
規模が小さく、自然により近い方法で飼育をしている養鶏場のため、たまに鶏が卵を産まず、仕入れができない時もあるそうです。その際には、今まではケージの卵を購入されていたようですが、今後はケージの卵の購入を一切しない、ケージフリー宣言をしてくださいました。
平飼い卵の仕入れができない時は、卵を使わない料理を提供する
と英断してくださったオーナに感謝を表したいと思います。
オーナーはNPOフリー・ザ・チルドレンの副代表理事を初め、様々な団体に加入しておられ、精力的に社会問題に取り組んでおられます。お店でも定期的に社会問題に関連したセミナーやイベントを、ゲストを招いて行なっています。
今回ケージフリー宣言をした2店舗は、偶然にも児童労働問題に関心の高いオーナーが経営しているカフェでした。
児童労働を引き起こしている世界の貧困と、工場畜産の残酷さには大きな共通点があると考えられます。先進国の大量消費のために、力の弱い人や動物が犠牲になっている現在、人間の問題とともに動物の問題を考えなければならない時がきています。
国際社会ではあまりにも非人道的であるケージ飼育が廃止の方向に向かっているにも関わらず、未だに日本の市場に出回っている99%の卵がケージ飼育でボロボロになった不幸な鶏から産み出されたものです。
その一方で、ケージ飼育から平飼い・放牧飼育に切り替えていきたいと思っている農家は少なくありません。
「ケージフリー宣言」をする企業や店が、今後益々増えることにより、ケージ飼育を辞めたいと思っている農家の背中を後押しすることにも繋がります。
鶏をひどく苦しめ、ケージ飼育から生産された卵よりも、健康でのびのび育ったケージフリーの鶏の卵を、多くの消費者が求めていると企業が理解することが大切であると考えます。
ケージフリー宣言をした企業の数は世界で2100件以上(2021/6時点)、国内だけでも120件以上あります。
あなたのお店、会社も世界の「脱ケージ飼育」の潮流のってケージフリーへの切り替えを始めませんか?
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日本のケージ飼育の鶏