イスラエルでは現在、採卵鶏の鶏舎の約93%が、エンリッチドケージも含め何らかのケージ型である。
先月、農務省は採卵鶏の福祉の規制案を公開した。
もし制定されれば、すぐに新しいケージ施設の建設は禁止され、2029年までにはすべての採卵鶏用ケージが禁止される。
2029年までの移行期間の間も、既存の鶏舎において一羽あたり600~750㎠の最低面積が義務付けられる。
(日本では、「アニマルウェルフェアの考え方に対応した採卵鶏の飼養管理指針」でさえもわずか430~555㎠を推奨しているが、実際9割近くの養鶏場ではそれ以下だ。)
更に、制定されれば1年半以内に、強制換羽も禁止される。
まだパブリックコメントを募っている段階ではあるが、農務省がこのような規制を提案したというのは高く評価できる。
イスラエルの農務大臣はこう述べている。
これは、イスラエルの養鶏業を21世紀に前進し、産業の向上、公衆衛生、アニマルウェルフェアを統合した革命の第一歩だ。
時代遅れのケージ型鶏舎はイスラエルの風景から消し、生物学的安全性と家禽の福祉が向上した現代の鶏舎を迎える時が来た。
我々はあらゆる面でイスラエルの農業を21世紀の現実に導く取り組みをしており、これらの規制は鶏卵の分野で必要とされる変化の第一発目である。
日本の農林水産省にも、日本の畜産が21世紀の現実に対応していくよう、期待したい。
https://www.gov.il/en/departments/news/chicken_coops