株式会社マザーズは北海道白老を中心に、自社所有の鶏舎で採卵した卵とスイーツとの販売をして人気があります。アニマルライツセンターは数年前から、北海道でアニマルウェルフェアに理解のある同社に、平飼い飼育への移行をお願いしてきました。
そしてこのたび、コロナ禍や鳥インフルエンザの災禍を経て、鶏と人間との関係を見直し、マザーズはすべての鶏舎を平飼いにすることを決定しました。もともと3棟あったうちの1棟は平飼いでしたが、他の2棟も平飼い(エイビアリー)にすべく準備中です。近日中には約4万羽の採卵鶏が、自由に羽を広げられるケージフリー鶏舎で飼育されることになります。
これにともないマザーズのスイーツに使われる卵はすべてケージフリーになります(現在は移行中です)
マザーズで生産される卵は道内のレストランや生協にも納品されており、今後は販路の広がるものと期待されます。北海道における鶏卵流通は、道内生産道内消費が基本のため、鳥インフルエンザによる鶏卵流通の影響を受けやすいのが現状で、いっときはスーパーマーケットの卵コーナーから完全に卵が消える事態となりました。
まだ科学的に解明はされていませんが、平飼い飼育が鳥インフルエンザの影響をバタリーケージほどは受けないことは、年ごとの発生数が示す通りなので、鶏の飼育をよい方法へ転換することは、道民の消費生活を支える一助となります。もちろん、マザーズの平飼い卵が道内のケージフリー卵安定供給を支える大きな力となることはまちがいありません。