2018年11月、南阿蘇にある馬の保護施設オープンセサミが、ファームサンクチュアリとして生まれ変わりました。
(はじめてのニワトリ登場に馬も豚も興味津々!)
新しいことはバタリーケージからレスキューされたニワトリ2羽が加わったこと、そしてオープンセサミの百瀬友香代表が
馬の保護施設は日本にもいくつもできてきています。私たちはこれからは、今日本にはまだない畜産動物たちを保護する施設に変えていきたいのです。
と決意してくださったことです。
オープンセサミとアニマルライツセンターは、熊本で行われている藤崎八旛宮秋季例大祭での馬の虐待的扱いについて、今年意見が同じになりました。意見をやり取りする中でアニマルライツセンターで保護したニワトリをお願いさせていただくこととなり、11月に2羽のニワトリを引き取っていただきました。
オープンセサミにはもともと馬が22頭、ミニブタが1頭と、猫たちが暮らしており、主に馬の保護施設として運営されてきました。馬肉にされてしまうポニー(ふれあいやペットとして飼育されていたポニーも馬肉にされるために殺されてしまうって知っていましたか?!)、競走馬として酷使されてきた馬たち、足が悪い馬たち、いろんな事情を抱えた、いろんな種類の馬がいます。
今回あらたに2羽のニワトリに、終の棲家をあたえてくれて、心から感謝です!!!
(1羽は一時保護宅で過ごしてい間に羽が生え揃ってきていますが、1羽はケージから出されて間もないためボロボロです)
(はじめての日光浴)
翌日には高床式の小屋から専用のはしごを使って降りてくるなど、すぐに環境に適応しているようです。今後もオープンセサミさんのFacebookなどでニワトリたちの様子を見守ってください。
■重要■
「ボランティアに行きたい」と思ったら、以下の10のことを必ず守ってください。
ここは動物たちの生活の場であって、遊ぶ場所ではありません。そして以下に書くように、サンクチュアリの運営には多大なお金がかかり、スタッフのみんなが必死で働いて動物たちのご飯代、土地代を稼いでいます。特に日本での運営は厳しい。「寄付は任意でしょ?」なんていう軽い気持ちでいては、あなたの「みてみたい、体験したい」という好奇心(それじゃ動物を搾取する側と変わりませんね!)によって動物が苦しむ結果になってしまいます。
アニマルライツセンターはよく、「ファームサンクチュアリをやらないのか」、「日本にはなぜファームサンクチュアリがないのか」、「自分でファームサンクチュアリをやりたいけどどうしたらいいのか」、「どこから畜産動物を保護してくればいいのか」などの質問を受けます。私たちはそのたびに、
寄付文化のない日本で、動物とくに関心の薄い畜産動物の保護施設を継続していくことは不可能。資金難になり人材がほとんどない状態に陥り、動物を虐待する施設に変わってしまう恐れが大きい。
と答えてきました。これは今でも変わっておらず、あらたにファームサンクチュアリを行うには日本は不向きです。海外には多数のファームサンクチュアリがありますが、それぞれ大規模な寄付を得ています。寄付を自分自身がしなくてはそこの動物が生きていけないことも、自信が動物たちの様子をみたいと見学を申し込めば最低でも寄付を数万しなくてはならないと、人々は理解しています。
(オーストラリアのサンクチュアリ:規模も立派さも違います)
日本はそうではありません。寄付は容易には集まりません。
アニマルライツセンターがオープンセサミにレスキューした動物を預けることができたのは、オープンセサミに馬の保護という長年の実績があったことと、百瀬代表に動物のケアの知識と経験が豊富であったことによります。そうでなければ私たちはこれまで通り個人宅で家族に迎えてくれる里親さんを探すことになったでしょう。
近くの道の駅にあるヴィーガンうどん屋さん「南阿蘇食堂「泉(せん)」の売上の一部は、このオープンセサミ、南阿蘇にある別の猫シェルターに寄付されます。お近くに行かれたときはぜひお寄りください。
そして、どうか、オープンセサミを支えてください。
ファームサンクチュアリをやりたいと思った方で、動物とスタッフに負担をかけないとお約束できる方は、ぜひオープンセサミに訪問し寄付をし、近くのペンションに長期滞在しながら(もちろん自費で!)動物たちのケアを学ぶことができるでしょう。
役割を持たずに動物たちが生きている、そのことが人間社会への重要なメッセージです。
彼らはこれまで人間の都合に振り回され、愛玩、癒やし、肉、たまご、ふれあい、楽しみ、いろんな理由をつけられて利用され続けてきました。
どうか、彼らを利用しようとせずに、ただ支えてあげてください。
よろしければ、レスキューをしたり、啓発運動を行うアニマルライツセンターの活動も支えてください。