宮城県を中心に全国で6店舗を展開している「自然卵のクレープ」と、東京都立川市でおよそ20年前に開業された「ナチュラルフードレストラン・シェいなば」は現在使用している卵が全て平飼い卵で、この先も平飼い卵を使い続けるとケージフリー宣言をしてくださったお店です。
ケージフリー宣言とは、自社で使用している卵を、ケージフリー(平飼いや放牧)のものに切り替える、または、現在すでにケージフリーの卵を使っている店では、これからもずっとケージフリーの卵を使い続けると消費者に約束することです。
自然卵のクレープ
2004年に移動販売車でクレープの販売を開始。少しでもおいしいクレープを作りたいと試行錯誤された結果、「おいしい生地を作るためには、のびのびと健康に育った鶏からの卵が絶対条件である」ということを確信し、自然卵を使用されるようになったそうです。自然卵のクレープは、ふんわりモチモチとした生地が美味しいと評判になり、現在では宮城県を中心に全国で6店舗展開されています。
念願だった自然卵の自家農園「自然卵農園」も始められ、鶏たちは毎日、好きなだけ運動できる環境でのびのび元気に過ごしているそうです。
自然卵のクレープ南三陸本店のご担当の方からは、以下のコメントをお寄せいただき、快くケージフリー運動に賛同してくださいました。
「太陽の光を浴びることも、歩くこともできずに、密集されたケージの中で育てられた鶏は、卵を産まなくなるのも早いです。
抗生物質や農薬・飼料添加物などを一切使わず、園長こだわりの自家配合の餌を食べ、太陽の光や風を感じ、土の上を好きなだけ走り回ることができる環境で育った鶏は、強健で生命力に溢れています。
健康な鶏の卵は白身も殻も引き締まっていているので、ふんわりモチモチとした、美味しいクレープの生地を作ることができます」
ナチュラルフードレストラン シェいなば(東京都日立市)
オープンから20年近く経つ同店は、メニューの一部にベジタリアン・ヴィーガン対応のものがあるなど、動物性食品をあまり使用していない店でもあります。卵の使用量も決して多くはないが、使用しているものは全て平飼い卵だと回答し、ケージフリー運動にも快く賛同していただきました。
「身土不二」「一物全体食」「適応食」の考えから、3日間発酵させた「酵素玄米」や、生産者の顔の見える日野市の野菜を中心とした、体に優しく、健康的な料理を提供しています。
レストランでは食事の提供以外にも、講師を招いて「食の健康セミナー」を行うなど、食と安全性についての啓蒙活動も積極的に行っています。
国際社会ではあまりにも非人道的であるケージ飼育が廃止の方向に向かっているにも関わらず、未だに日本の市場に出回っている99%の卵がケージ飼育でボロボロになった不幸な鶏から産み出されたものです。
その一方で、ケージ飼育から平飼い・放牧飼育に切り替えていきたいと思っている農家は少なくありません。
「ケージフリー宣言」をする企業や店が、今後益々増えることにより、ケージ飼育から切り替えていきたいと思っている農家の背中を後押しすることにも繋がります。
鶏をひどく苦しめ、ケージ飼育から生産された卵よりも、健康でのびのび育ったケージフリーの鶏の卵を、多くの消費者が求めていると企業が理解することが大切であると考えます。
ケージフリー宣言をした企業の数は世界で1815件(2020/2時点)、国内だけでも120件以上あります。
あなたのお店、会社も、世界の「脱ケージ飼育」の潮流にのって、ケージフリーへの切り替えを始めませんか?
日本のケージ飼育の鶏