2019年3月13日、初鹿明博議員(東京都)が衆議院文部科学委員会で桜田義孝東京オリンピック・パラリンピック競技大会担当大臣に、東京大会の食材調達におけるアニマルウェルフェアについての質問を行いました。
大臣所信演説の中で「日本の魅力を発信するため選手村等における国産食材の活用・・・」と述べた事に対し、初鹿議員がはアニマルウェルフェアの低さがアスリートからも指摘されている今の日本の調達基準では、逆効果になるのではないかと指摘されました。
アニマルウェルフェアについて桜田大臣は
動物や家畜の快適性に配慮した飼養管理を実施するものであって、例えば良質な飼料や水の給与、家畜の丁寧な扱い、換気を適切に行う、家畜にとって快適な温度を保つなど、家畜の健康を保つための日々の家畜の観察や記録などを行うもの
と説明されました。これは日本独自の見解であり、相変わらず動物の適切な居住空間についてはあえて抜かれています。一方、OIEとほぼ同義でありよりわかりやすいAmerican Veterinary Medical Associationから引用するとアニマルウェルフェアとは以下であり、この考え方が世界的に認められているものでしょう。日本の故意に誤った解釈は、長い目で見れば日本の畜産だけでなく、動物や環境と一体である人へのリスクにもなっていくことでしょう。
アニマルウェルフェアとは、動物がその生活環境にどのように対処しているかを意味します。(科学的証拠によって示されるように)動物が健康で、快適で、栄養があり、安全で、本来の自然な行動を発現できる場合、そして痛み、恐怖や苦悩などの不快な状態に苦しんでいない場合、動物は良好な福祉状態にある。良いアニマルウェルフェアは病気の予防と獣医の治療、適切な避難所、管理、栄養、人道的な取り扱いと人道的な屠殺を必要とします。アニマルウェルフェアは動物の状態を指します。動物が受ける治療は、動物のケア、畜産学、人道的な治療など、他の用語でカバーされています。アニマルウェルフェアを守るということは、その身体的および精神的ニーズを満たすことを意味します。
アニマルウェルフェアを確保することにより、適切な住居、管理、栄養、疾病の予防と治療、責任ある管理、人道的な取り扱い、そして必要に応じて人道的な安楽死など、動物の福祉のあらゆる側面を考慮するのは、人間の責任です。
初鹿議員は鶏のバタリーケージ、豚の妊娠ストールについてわかりやすく説明をしてくださっています。とくに母豚について、強く訴えかけました。
みなさん、考えてみなさい。妊娠したら114日間体の向きも変えることもできないような状態でずーっと豚は眼の前の餌を食べる以外のことをせずに114日間子供生むまでいさせられるんですよ。女性の皆さん、自分が妊娠して子供生むまで、そんな状態でずっといて、生まれた子供が健康な子供になると想像できますか?おそらく人間だったらね、そんなことはありえない。まぁありえないんですけど、健康な子供が生まれるんだろうかという疑問を持つと思いますが、残念ながら日本の豚さんはそうやって子供が生まれてそれを我々は食しているという状態なんですよ。
このような居住空間で飼育されることを許容する調達基準=アニマルウェルフェアの考え方に対応した飼養管理指針では不十分であり、アスリートからの要望が出されたケージフリー、ストールフリーについては守るべきではないかと指摘しました。世界中がケージフリーになっていく中で、日本の採卵鶏の飼養管理指針は、以下のようなものになっています。議員の説明を引用します。
飼養管理指針を見てみたんですけどね、時間がないんで卵だけ紹介しますけれども、これに基づいていればいいですよということなんですよ、日本の場合。なんて書いてあるかというと、卵の場合ですね、飼養方式のところに、色々書いてあるんですけどね、「ケージ方式、平飼い方式、放し飼い(放牧)方式等、多 くの選択肢がある」とはかいてあるんですけど、「各飼養方式の特徴を以下に記すが、ケージ方式以外の飼養方式に関する知見が少ないこと、わが国の飼養方式は、現時点ではケージ方式が主流であること等から、 本指針では、構造及び飼養スペースについては、ケージ方式を基本に記述する。 」ということで、ケージ方式基本になっちゃってるんですよ。
そう、ケージ方式基本になっちゃってるんです。アニマルウェルフェアの指針なのに!!!!しかも「ケージ方式以外の飼養方式に関する知見が少ない」という日本の情けない事情を暴露しています。
提供するときにケージフリーやストールフリーを明示するのかという質問に対しては、有機畜産物を調達できればよく、その要望は調達業者に伝わっているだろうと答えました。しかし前日の12日に農林水産委員会で、有機畜産事業者は14事業者であるとし、難しい状況であることが伺えます。なお、飼料生産業者を抜いた有機畜産事業者は8事業者に過ぎず、かつ豚肉事業者は1件もありません。調達しようとしたら輸入するしかなさそうです。*3
桜田大臣は最後まで「飼養管理指針」の枠を超えては下さいませんでした。
JGAPやギャップ取得チャレンジシステムに登録されている業者の中にはほんの数例ですが良い取り組みをしている業者もあります。しかし、日本の”基準”が低いためにその良い取り組みは低いレベルに飲み込まれて見えません。
言葉だけの定着しても意味はありません。そして日本で本物のアニマルウェルフェアが定着するのはまだ先のようです。
次に、大臣の初診について質問をさせていただきますが、前々回の委員会の中で所信演説されましたが、4ページのところで桜田大臣がこのような発言をされております。
「日本の魅力を発信するため、選手村等における国産食材の活用と日本食の提供に加え、多様な食文化への対応(中略)に関係大臣と連携して取り組んでまいります」と。日本の魅力を発信するため、選手村で国産食材を使っていこう、そういうことをおっしゃったわけですが、ここで大臣にお伺いしてきたいんですけどね、本当に国産の食材を使うことが日本の魅力の発信になっていくのか、むしろ逆効果に繋がる可能性が今のままだと有るんじゃないのかなというという視点で、お伺いをさせていただきます。
それはどういうことかと言いますと、アニマルウェルフェアについての取り組みであります。まず大臣、アニマルウェルフェアという言葉ご存知でしたか?
知っております。
アニマルウェルフェア、説明して下さい。
アニマルウェルフェアは日本語では、動物福祉や家畜福祉と訳される場合がありますが、本来の意味では、幸福やよく生きることといった考え方があることと承知をしております。
動物や家畜の快適性に配慮した飼養管理を実施するものであって、例えば良質な飼料や水の給与、家畜の丁寧な扱い、換気を適切に行う、家畜にとって快適な温度を保つなど、家畜の健康を保つための日々の家畜の観察や記録などを行うものと承知しております。
資料を1枚めくっていただいて2ページ目にアニマルウェルフェアという資料つけさせていただきましたが、これはですね1965年に英国で提唱されいま世界中で採用されるようになった考え方なんですが(アニマルウェルフェアの5つの自由についての資料)、そもそも人間の健康を保っていくためには、人間が食べる動物も健康でなければならない。そのためには動物が幸せに生きていく暮らしていくということが重要じゃないかというということで、ここに掲げた5つの自由をキチンと守った取扱い、飼養の仕方をする必要があるということで、この5つの自由というものを提唱しているものであります。
このアニマルウェルフェアについて、東京オリンピックの選手村で提供される食材も、一定の記述がされるようになってきたことは私も評価をするところではあるんですが、この調達基準が、果たしてこれでいいのかということを、これから質問をさせていただきますが、まず、この東京五輪の選手村で使用される食材についてに調達基準でアニマルウェルフェアについてはどのように定めていらっしゃるでしょうか。
お答えさせていただきます。東京大会における持続可能性に配慮した畜産物の調達基準では、畜産物の提供事業者に対して、アニマルウェルフェアの考え方に対応した飼養管理指針を満たすことが求められております。この要件を満たすことを示す方法として、ギャップ認証頭の取り組みが組織委員会から示されております。まずは東京大会にその調達基準を満たす畜産が十分供給されるよう、務めることが大切だと考えております。
3ページ目に、その調達基準をつけさせていただきましたが、この「サプライヤーは」という項目の、④に、「快適性に配慮した家畜の飼養管理のために畜産物の生産にあたりアニマルウェルフェアの考え方に対応した飼養管理に照らして適切な措置が講じられていること」という項目がちゃんと調達基準に入っております。それは事実です。ところがこの飼養管理指針というのが十分なのかということになるんですが、ここで注がいくつかあって、JGAPまたはグローバルG.A.P.の認証を受けて生産された畜産物はいいですよと、その下にギャップ取得チャレンジシステムに則って生産されたものはいいですよということなんですが、実はですね、このグローバルG.A.P.は比較的この5つの自由の中の4つの自由までを守るようなOIE国際獣疫事務局のOIEコードにだいたい該当するような水準になっているんですが、残念ながら日本の飼養管理指針というのは、そのレベルには至っていないわけであります。ですからJAGPやギャップ取得チャレンジシステムでは不十分だという指摘がされているということです。
(資料を)めくっていただいて新聞の記事の報道を2つほど載せさせていただいておりますが、まず「五輪の畜産物調達基準甘い、メダリストら訴える」という記事を載せさせていただいております。
これはもう一枚めくっていただいて、小池百合子都知事と組織委員会宛の手紙を付けさせていただきましたが、これはドッチィ・バウシェさんというロンドンオリンピックの自転車の銀メダリストの方を始めとする10名のオリンピアン、メダリストの方々が、まさにこの日本の選手村で提供される食べ物がこのままじゃ心配だという手紙を都知事当てにしているんですよ。読ませていただきます。
「オリンピックメダリストから食品の生産のために狭い場所に閉じ込められ、残酷な扱いを受けている畜産動物についてと、残酷な扱いが食品に与える影響についてご説明するお手紙が届き、驚かれていることでしょう。」というところからはじまります。
「動物の扱いを懸念すると同時に、私は、人間のこと、人間の健康、栄養のことも懸念しています。アスリート人生の最高の舞台であるオリンピックには、世界からトップクラスの選手が集まるので、高品質の栄養素が求めれるのは当然です。
選手の食べるものが、競技の結果に直結します。最高品質の栄養が、最高の結果をもたらします。飼育過程にストレスが含まれたグレードの低い栄養では、それなりの結果しか出せません。非常に明確です。2020年の東京オリンピック・パラリンピックでは、選手村で、最高品質の食材を提供することが重要となります。」*2とこう書かれているわけですね。
次のパラグラフを見ますと、どういう事が書いてあるかと言うと、ロンドンオリンピックやリオオリンピックに比べてこのままだと日本の東京オリンピックはアニマルウェルフェアという考え方からすると非常に後退をすることになるんじゃないか、その例として2つ上げているんですが、一つは卵です。
卵、いまヨーロッパの国では、日本で言うバタリーケジという卵を産む鶏をケージで飼うことが禁止されました、2012年から。ですから、ケージで買われていない卵、ケージフリーの卵を100%使ってくださいということを一つ求めています。
もう一つは豚さんの方ですね。豚が妊娠をすると妊娠ストールというものに入れられて、日本では飼育がされるわけですが、これは2013年からEUでは禁止をされております。この妊娠ストールも使わない豚を使って下さいということを求めているわけです。
手紙をちょっとめくっていただいて、写真を付けさせていただきました。どういうものか。
鶏の写真、バタリーケージ、日本は95%*!が実はケージ飼育で育てられた鶏の卵なんですね。見て下さい。こうやってね、みなさんも多分イメージが湧くと思います。ケージのほうは。狭いところにたくさんズラーッと並んで、顔だけだして餌をつついて、後ろから卵生んでいるという、日本ではこういう状態があたりまえです。
一方、世界の潮流はその下にあるようにケージフリーです。平飼い、ケージに入らないで放し飼いになっているか、放牧といって屋外で育てているか。これが鶏の場合です。
後ろめくっていただいて、今度は豚の場合は、妊娠ストールというのはこういうおりのようなところに入れられるんですね。ウィキペディアから妊娠ストールとはというところを抜粋させていただきましたが、「子取り用の母豚を妊娠期間中(約114日間)に単頭飼育する個別の檻のことである。糞尿を処理しやすいよう排泄を定位置でさせる、スペースの削減という理由から個々の飼育スペースは母豚のサイズと同程度で転回ができないようになっている。頭部に餌桶と飲水設備が設置され、尻部の床はすのこ状になっており糞尿が下に落ちる仕組みになっている。」と。EUスイスアメリカの9つの州とオーストラリアとカナダは禁止をしているけれども日本では88%の養豚場がこれを使っているということなんですね。
みなさん、考えてみなさい。妊娠したら114日間体の向きも変えることもできないような状態でずーっと豚は眼の前の餌を食べる以外のことをせずに114日間子供生むまでいさせられるんですよ。女性の皆さん、自分が妊娠して子供生むまで、そんな状態でずっといて、生まれた子供が健康な子供になると想像できますか?おそらく人間だったらね、そんなことはありえない。まぁありえないんですけど、健康な子供が生まれるんだろうかという疑問を持つと思いますが、残念ながら日本の豚さんはそうやって子供が生まれてそれを我々は食しているという状態なんですよ。
これはもう、世界はどんどんどんどん禁止していこうという流れになっているわけです。
もう一枚めくっていただいて、ロンドン大会リオ大会東京大会で、鶏卵と豚肉がどうなったのかという資料もつけさせていただきましたが、鶏卵についてはロンドン大会では放牧や平飼い、ケージフリーのものだった、リオ大会では【以下言い間違いのためアニマルライツセンターで訂正】エンリッチドケージという止まり木が有るけれどもケージで飼育をするという方法もあるんですが、そちらだった(ケージフリーだった)けれども、少なくともバタリーケージという日本がやっているような身動きがとれないような状態ではないということでありました。
豚肉についても、ロンドン大会では妊娠ストールは禁止をしておりました。リオ大会ではこれは禁止は明示していなかったんですが、大手企業が自主的に廃止をしていって妊娠ストールで生まれた豚はほぼ使われていなかったということであります。
こういう世界の状況や実態を考えたときに、今の日本のJGAPやギャップ取得チャレンジシステムでいいのかということを私は真剣に考えないといけないと思うんですね。
飼養管理指針を見てみたんですけどね、時間がないんで卵だけ紹介しますけれども、これに基づいていればいいですよということなんですよ、日本の場合。なんて書いてあるかというと、卵の場合ですね、飼養方式のところに、色々書いてあるんですけどね、
「ケージ方式、平飼い方式、放し飼い(放牧)方式等、多 くの選択肢がある」とはかいてあるんですけど、「各飼養方式の特徴を以下に記すが、ケージ方式以外の飼養方式に関する知見が少ないこと、わが国の飼養方式は、現時点ではケージ方式が主流であること等から、 本指針では、構造及び飼養スペースについては、ケージ方式を基本に記述する。 」ということで、ケージ方式基本になっちゃってるんですよ。
この使用指針の最後にチェックリストというのがあって、しかもびっくりするんですけど、JGAPが認証されるのは、このチェックリストをチェックをして確認をしていれば、それがちゃんと行われているかいないか問わず、チェックをしているだけで認証されるということになっているということで、これではなかなかケージフリーにはなっていかない。つまりはアニマルウェルフェアが重視されることにはならないというふうに感じるわけです。
そこで、大臣にですね、今まず私が縷々述べたことを聞いて、選手村で提供される食材、今のまま、JGAPやこのギャップ取得チャレンジシステムだけをクリアしていればよくて、ケージフリーの卵や、妊娠ストールの禁止をストということまでする必要がないというふうに思いますか、それともちょっとこれは考えたほうがいいんじゃないかという風に思いますか、どちらでしょうか。
組織委員会が作成した持続可能性に配慮した畜産物の調達基準では、畜産物の提供事業者に対してアニマルウェルフェアの考え方に配慮した飼養管理指針を満たすことが求められております。そこでその他食品安全環境保全労働安全にかかわる要件を満たすことの方法として、JGAP、グローバルG.A.P、ギャップ取得チャレンジシステムが位置づけられております。調達基準については、組織委員会が業界団体等を含めて、様々なステークホルダーに参加をしていただいたワーキンググループで議論をされたと承知をしております。
まぁ用意した答弁を読まれるているので仕方がないのかもしれませんけれども、私は先にですね、この飼養管理指針では不十分ですよねということを、先に紹介をさせていただきました。それを聞いた上で、今ね、確かに飼養管理指針に則ってやっていればいいという調達基準なんですが、そしてまたその調達基準を決めるのが組織委員会だというのもわかるんですが、大臣はこの初心の中でね、「日本の魅力を発信するために国産食材の活用を」って言ったわけですから、ケージフリーじゃなくてバタリーケージの卵を提供して、ヨーロッパの国ではケージフリーが当たり前なのに、選手たちがこんな卵食べたくないよということになって、それが魅力の発信になるんですか?どう思います?
これまでアニマルウェルフェアの取引がルールとしてなかったことについて今回東京大会の調達基準で取り入れたことは、前進であると認識しております。今回の取り組みを第一歩として生産者の取り組みを尊重してまいりたいと考えております。
それじゃあ伺いますけれども、ヨーロッパの国の選手やこのバタリーケージが禁止をされている国、または妊娠ストールが禁止されている国からきた選手たちが、この肉は食べたくない、この卵は食べれないと、食べたくないと、言った場合は、どうされるんですか?それはもうオリンピック気南中に卵食べるの諦めろって言うんですか。肉食べるの諦めろっていうんですか。どうするんですか。
畜産関係の食材の調達にあたっては、持続可能性に配慮した畜産物の調達基準にそって、必要な食材を調達することになります。組織委員会が策定した飲食提供に関わる基本戦略では、選手に対する食品安全管理はもちろんのこと、栄養管理に配慮することや、食習慣や宗教上の誓約に配慮し、多様な選択肢を用意するなど、多様性の配慮が求められているところでございます。
参加する選手が、良好なコンディションを維持できるとともに、競技において自己ベストを発揮できるよう、飲食提供を政府としても後押ししてまいりたいと考えております。
多様な食材を提供して配慮をするということをおっしゃったということですが、ということは、善意に解釈をさせていただきますが、一定の割合で、平飼いの卵、あるいは放牧で育てられた卵を調達をし、この卵はケージフリーの卵ですよと明示をしたものを出す。そして豚については、妊娠ストールを使っていない、そういう豚ですよということを明示して提供するということを、ちゃんとやると、やらせるとそういう理解でよろしいでしょうか。
畜産物の調達基準については調達の要件を満たした上で推奨される事項として、有機畜産として生産された畜産物が推奨されているところでございます。例えば有機畜産物のJAS規格では、動物の生理学的及び行動的要求に配慮して使用することを原則として、野外への放牧などストレスを与えずに飼育することが要件となっております。
有機畜産の卵がケージフリーの環境で飼育されたものと言われるかと思われ、こうした卵が調達されれば、選手の方々の要望を満たす可能性があると考えられます。実際の調達は組織委員会が痛くした飲食提供事業者が行うこととなっており、選手の皆様からの要望は伝わっていることと思います。
今縷縷述べましたが、結論は選手の言った要望は、多分この委託をされる業者には伝わっているから、それに則ったものをきちんと調達することになるだろうということですか。なるだろうと・・・ここはですね、ちょっと大臣ね、もうちょっとリーダーシップを持ってね、担当大臣なんですから、業者任せじゃなくて、大臣の口からですね、これはやっぱりケージフリーの卵使ってもらわないと困りますよ、また豚についても妊娠ストールやめてもらわなきゃ困りますよということをはっきり言ってもらいないなぁと思うんですよ。やっぱりこういうオリンピックとかそういう機会がないと、業界もなかなか変わっていかないんじゃないかと思うんですね。やっぱり選手村に食材提供できたといったら、それはそれでね、それぞれの生産者にとっても非常に訴えになるわけですよね。それだけじゃなくて世界中が今卵で言ったらケージフリーに移っているわけですよね。
その中でこれからEUに輸出しようとか言っている、その輸出をするにあたっても、今までにバタリーケージの卵じゃ輸出なんかできないんですよ、そういうことを考えるとですね、オリンピックを契機にどんどんアニマルウェルフェアについて考えて、よりよい卵、豚肉を提供しましょうということを大臣がリーダーシップをもって言っていただきたいと思うんでうよ。
最後に1枚つけさせていただいたのは、これマリオット・インターナショナルというホテルのグループの公表した資料です。右にアニマルライツセンターが訳した訳文つけておりますが、これマリオットホテルとかリッツ・カールトンとかそういうホテルを運営しているグループですが、2025年までにすべての卵をケージフリーの卵にするって言ってるんですよ。つまり日本のホテルも託さなりますよここのグループは。すべてケージフリーにするって言っているときに、生産が追いつかないんじゃぁ、折角の機会を失うことになるんで、そういう事も考えてですね、ぜひこのオリンピックを契機にしっかりアニマルウェルフェアに取り組む、そういう畜産農家にしようよというね、大臣の口から言っていただけませんか。
調達基準を満たす畜産物の供給が我が国の畜産業におけるアニマルウェルフェアの定着に資すると考えております。今後とも、関係省庁と連携してその推進に努めてまいりたいと考えております。
大臣よろしくおねがいしますよ。ありがとうございます。
*1 IEC(国際鶏卵委員会)
*2 https://legacyforanimals.com/letter-jp/
*3 http://www.maff.go.jp/j/jas/jas_kikaku/yuuki_jigyosya_list.html
Translation : Seika K