平飼いに切り替えてくれた旅館がある、と今月アニマルライツセンターに連絡が入りました。
アニマルライツセンターが確認したところ、福島県福島市にある土湯別邸 里の湯は 4月1日から扱う卵をすべて平飼い卵に切り替えたそうです。
以下は代表の方のお話しです。
平飼い卵の要望が以前からあり、なるべくお客様からの要望に応えられる旅館にしたいと考えているので平飼いに切り替えました。また、動物の観点からもなるべく動物に優しい選択をしたいとも思っていました。
アニマルライツセンターに連絡をくれた方によると、ケージ飼育は鶏が可哀想なので平飼いにして欲しい、と要望をした4ヶ月後に、平飼いに切り替えた事を知らせる旨のメールが届いたとのことです。
とても利用者の事を尊重した丁寧な対応と選択であると言えます。
今回、バタリーケージは動物福祉に反しているという消費者の意見に耳を傾け、自身でもケージ飼育は倫理的ではないと判断し、これまでのやり方から、より動物、人に優しい勇気ある選択へシフトして頂いたことに心からお礼を申し上げます。
日本の卵の一般的な飼育方法であるケージ飼育では、生産性を重視するため鶏をカゴに詰め込み、過密飼育をします。そのため、運動不足も加え鶏は病気になりやすく、薬剤などを用いて病気の蔓延を防ぎます。
日本の90パーセント以上の農家がケージ飼育です。
ケージ飼育の鶏
一方で、平飼いという、鶏が自由に歩き回れるケージフリーな飼育をとっている養鶏場も日本では少数ですがあります。
平飼いの鶏 (今回紹介したお店が卵を調達している農家ではありません。別の平飼い農家です)
世界ではケージ飼育の廃止が進んでおり、現段階で日本のアニマルウェルフェアはだいぶ遅れを取っています。
ケージの中で搾取され続け、動けないまま一生を終える鶏を減らすために出来る簡単なことは、消費者の皆さんがケージ飼育の卵をやめ、買うとしたら平飼いを選ぶか、鶏のためを思い卵の消費を無くしていくことです。
現状を知った人が、今日から人道的でエシカルな選択をしていくことが、持続可能な未来に繋がります。