リプトンやラックスなどのブランドを展開する、世界有数のメーカーであるユニリーバは「2025年までにケージフリーに移行する」という目標を2011年1月に発表しています。今回ユニリーバ・ジャパンに問い合わせをしたところ、このポリシーに日本も含まれることが分かりました。
ユニリーバ・グローバルのホームページにある「畜産動物の福祉」というページには、以下の記載があります。
「私たちは、2025年までに世界中のサプライチェーンで卵を100パーセントケージフリーに移行するという約束を守るために、着実に前進しています。2016年には、世界中のサプライチェーンの卵の53パーセントがケージフリーでした。原料の供給業者を通じて、私たちはより多くのケージフリー卵を確保することができるようになりました。私たちはヨーロッパと北アメリカにおいてはこの移行を2020年までに完了させることを目標に定めています。他の地域においては、ケージフリー卵の生産への切り替えを支援するため業界のイニシアティブに参加し、2020年から2025年までの期間に移行が完了することを予想しています。」
ユニリーバ・ジャパンで卵を使用している製品といえばベン&ジェリーズのアイスクリームですが、ベン&ジェリーズの日本語のブランドサイトにはケージフリーについての記載があります。以下は引用です。
平飼いニワトリの卵
「数年前、ベン&ジェリーズはアイスクリームに使用する卵を『The Certified Humane®』認定を受けた平飼いニワトリの卵に切り替えることを決めました。これは平飼いニワトリの方が、ニワトリ本来のあり方のまま、卵を生んだり、走り回ったり、羽をバタつかせたりしやすくなるという研究結果を受けてのことでした。」
世界中で250以上の企業が続々とケージフリー移行を決定しており、世界の流れがケージフリーに向かっていることは言うまでもありません。しかしその流れは着実に日本にも来ています。
ネスレ、西洋フード・コンパスグループ、インターコンチネンタルホテルグループ、アコーホテルズ、そしてこの度確認できたユニリーバが、日本国内でもケージフリーの目標を掲げています。
鶏たちに自然な行動を許さない残酷なケージ飼育の実態を知り、そのような課程で生産された卵に抵抗感を示す人が増えてきています。
今後ケージフリー宣言をする企業は日本でも増え続けていくことでしょう。
アニマルライツセンターは今後も消費者への啓発活動や企業との対話を通して、ケージフリーの流れを加速させていけるよう取り組んでゆきます。
放牧されている鶏(自然養鶏&放し飼い 春夏秋冬)
バタリーケージの中の鶏