人間の下痢の被害の規模とは全く異なる。
岩手県では、2万9081頭が感染し、4232頭が死亡している。
人間で考えれば大変な出来事だ。
その感染力と死亡率に驚くとともに、現在の”衛生”の考え方、飼育方法に疑問を覚える。
現在の日本の豚飼育は、昔の飼育とは異なり、集約的または工場的畜産場で管理されている。
豚たちは、日にあたったり、土からミネラルをとったり、泥浴をして自分で衛生管理をすることは一切できない。
コンクリートの上で、自分と仲間の糞尿の中で過ごしている。
コンクリートではなく下がすのこ(木製ではない)ででできていて、糞尿が下に落ちるケースもあるが、同じようにすのこには糞尿がつく。
まず、もともと免疫力の弱い体になっていること、
そして、糞尿にまみれている時点で衛生管理にはなっていないこと、
これらが、感染拡大に大きく影響しているのではないだろうか。
本来必要なのは、消毒ではなく、免疫力の高い体と、自然で衛生的でいられる環境のはずだ。