アフリカ豚コレラ(African Swine Fever)はアフリカ豚コレラウイルスによる豚およびイノシシの伝染病で、強い伝染性と高い致死率を特徴とする。アフリカ豚コレラは、豚コレラ(Classical Swine Fever)同様、日本では家畜伝染病予防法において家畜伝染病に指定されており、患畜及び疑似患畜は殺処分される。
国内では2018年9月から12月にかけて豚コレラが発生し数千頭が殺処分されたが、アフリカ豚コレラについては未発生だ。しかし侵入リスクは高まっている。隣の中国でアフリカ豚コレラの発生が相次いでいるからだ。
中国農業農村部は、2019年1月14日までの累計殺処分頭数は、豚およびいのしし併せて 91.6 万頭であると公表した*。91.6万頭というと、2010年に日本で大流行した口蹄疫で殺された動物の数が約30万頭だから、すでにその3倍の動物が殺されていることになる。
注意:非常に残酷な動画が続きます
ドイツの農家が2019年1月18日にTwitterに投稿したもの。
生きた豚が油圧ショベルで巨大な穴の中に落とされている。穴の中では数えきれない豚が折り重なり、動き、鳴き続けている。詳細:Video: Swine fever pigs buried alive in China
So wird die Schweinepest in China bekämpft! Tierschutz? Kennt man dort nicht! Wenn die Grube voll ist, wird zugeschüttet! Aber hier in Deutschland werden Bauern als Tierquäler und Umweltverschmutzer bezeichnet! pic.twitter.com/WCnybPjIGg
— Bernhard Janßen (@Bauer_Bernd59) 2019年1月18日
生きた豚たちと一緒にわらの草が、10メートル以上の深さの大きな穴に落とされ、火を点けられた。豚は燃える痛みで、穴の中を逃げまどい、黒焦げになっていった。 詳細:東方日報 2018年12月24日 非洲猪瘟悲惨一幕 活埋生猪烈火烧惨叫声震天
台湾の關鍵時刻、ニューヨークに本部を置く中国語専門のテレビ局NTDTVなどのメディアも、アフリカ豚コレラで生きたまま落とされ、燃やされ、埋められる豚たちのビデオを報道している。
あまりの残酷さに言葉も出ない。
しかしアフリカ豚コレラはまだ収束の気配はないし、今後中国で家畜伝染病が発生するたびに豚たちはこのような拷問を受ける可能性がある。言うまでもなくこのような殺処分方法は社会通念上容認できない。それだけでなく中国や日本をはじめ多くの国が加盟するOIEの動物福祉基準「疾病管理を目的とする動物の殺処分」を無視したやり方だ。
疾病管理を目的として動物が殺処分される場合には、即時の死亡、即時の意識喪失をもたらす方法で行うこと。意識の喪失が即時でない場合には、意識喪失への導入は、不可逆又は可逆の可能性が最小であるものとし、避けることができる不安、痛み、苦難又は苦痛を動物に与えないものとする
-OIE Terrestrial Animal Health Code CHAPTER 7.6. 「疾病管理を目的とする動物の殺処分」 Article 7.6.1.-6
病気の広がりを抑えるために動物を殺すときには、ボルトガン、銃、通電、ガスなどをOIE規定に従って適切に使用し、できるだけ苦しめないで殺さなければならない。それは、動物を経済利用する人間の最低限のルールだ。
アニマルライツセンターは、OIE基準を尊重し、それを遵守するよう中国へ申し入れした。ぜひ皆さんからも意見を届けてほしい。
また、中国も加盟するOIE(世界動物保健機関)にも意見を届けてみてほしい。OIEは加盟各国の行政へ動物福祉について指導する役割を担っているわけではないが、注意喚起にはなるはずだ。
OIEeメール
*英語でのメールになります
忘れてはならないのは、これが中国だけの問題ではないということだ。
家畜伝染病が発生した時、優先されるのは動物の福祉ではなく、スピーディーな殺処分・消毒・埋没だ。
2010年の宮崎の口蹄疫でも牛は安楽死ではなく、消毒液を注射され、豚はコンテナにまとめてガス殺された。
産廃ボックスに約100頭の豚を詰め込み、ブルーシートをかぶせて炭酸ガスを注入。20秒後、激しく暴れる豚がぶつかる感触を、シートを抑える両腕に感じる。1分半後、絶叫がうめき声に変わる。2分後、音が途絶える。
-2010年6月19日 宮崎日日新聞社会面「殺処分の現場から」より引用
鶏も同じだ。鳥インフルエンザで鶏が大量殺処分されるときも、一羽一羽きちんと死んでいるか確認もせず埋没処理は進行する。畜産において「安楽な殺処分」は存在しない。
中国のこの動画を見て他人事のように「中国は残酷だ」と眉を顰めるだけにとどまるのか、肉を食べるのを止めてこの苦しみに終止符を打つべく行動を起こすのか、豚たちの悲鳴を止められるかどうかは私たちの選択にかかっている。
* 2019年1月22日 動物衛生課 中国におけるアフリカ豚コレラ発生事例について
残酷過ぎます。
ただちにやめてください。
自分や家族、知り合いの方が同じ事をされたらどうでしょうか?
苦しいです!
痛いです!!
辛いです!!!
すぐにやめてください!!!!
この世に正義などないし、人間が人間を殺しても別に悪くない。ただ人間という群のルールを破ったが為に、始末して来るだけの話である。
私とおんなじ考えの人がいたなんて、、、
共感してしまう
本当に残酷で悲しい世の中になりました。伝染病が発生するたびに殺しまくる方法ではいつまで経っても家畜の伝染病を撲滅することはできません。生命を尊重しながら取り組む時に初めて、伝染病を撲滅することができます。私たち人間はもっと優しくならなければならない。
豚コレラもうこれ以上残酷な動物飼育をさせない為の人間への罰では無いですか?これを機に犠牲になっていった動物達の為にも過剰な動物生産?を止めるべき時ではないでしょうか?例え品薄状態でも。だからこそ大切に育てて、頂く命にも限りがある事を今の大人が示す事ですよね。
酷すぎて直視できません
中国人全員が悪い訳ではないのは当たり前なのですが、この動画によってかなり信用が落ちました
動画が見れなくなってるので、別のリンクありませゆか?