日本のアニマルウェルフェアが危機にさらされています。
放牧の飼育は、動物たちが最も自然な形で過ごすことができる飼育形態であり、太陽の光を浴び、運動をし、仲間と遊び、泥浴びをし、動物たち自身の免疫力で健康を保つ方法です。その放牧飼育を、農林水産省がなくそうとしています。
豚熱(豚コレラ)ウイルスの蔓延により、日本でも2018年から15万8千頭の豚が、無残に殺されました。それでも収まらず、結局豚熱のワクチンを打ち、やっと収束に向かい始めました。
様々な形態の養豚場が、豚を殺処分しました。
最初に感染がわかった養豚場は小さめの舎飼飼育の豚舎です。その後大学や畜産研究所などで感染が相次ぎ、その後7,861頭を飼育していた中規模養豚場で発生、ここは入り口には消毒が設けられている舎飼飼育の豚舎でした。その後、周辺での感染が止まらず、愛知県でも発生しました。愛知県で最初に発生した農場は住宅地や田畑が周りに多く、イノシシが運んだとは思えない立地です。そして2階建てに見える非常に工業化された豚舎のようであり、当然ながら舎飼でした。
アニマルライツセンターのカウントでは66農場(大学や公園等を除く)が豚熱ウイルスに侵され、又は同一敷地内であったために豚を全頭殺処分をしており、そのうち1件がパドック=屋外飼育場も持つ豚舎でした。ただし豚舎も持っており大部分の豚は舎飼で飼育されているように見えます(内訳等詳細不明)。そして、残りの65農場が舎飼でした。
なにが言いたいのかといえば、つまりは屋内であろうと、なかろうと、関係ないということです。
科学的にも、放牧を規制する根拠は見当たりません。
にもかかわらず、農林水産省は今、動物を全て薄暗い豚舎に押し込めようとしています。
牛も口蹄疫などが発生すれば同じように放牧ができなくなります。
この乱暴な規定を撤回してもらい、動物たちが屋外で太陽の光を浴び、運動できる放牧を守るため、動物環境・福祉協会Evaさんと連名で署名を開始しました。時間が非常に短いため1~2週間以内には署名も〆切提出をする予定です。
どうか署名にご協力ください。
また、農林水産省に放牧を制限しないでほしいと意見を届けてください。
※2020/6/12 追記:放牧中止が撤回されました。
https://www.hopeforanimals.org/pig/good-news-save-houboku/
放牧畜産を行っている農家は、どんな飼育でも良いと思っている人達ではありません。
動物の習性に配慮することで、畜産という中にあったとしても動物たちが少しでも楽しんだり喜びを感じられるような飼育をしようとしています。それが食の安全につながるとも考えているでしょう。実際、舎飼の養豚場が打つたくさんのワクチン、抗生物質を、放牧養豚ではほとんど使わないという農家もいるのです。それでも健康が保てるのです。
放牧を制限されるのであれば、廃業とイコールになる農家がいます。
日本から、放牧のノウハウが消えるのです。
それは動物たちの希望が奪われるということです。
私達は舎飼の薄暗い中、糞の上に折り重なるように寝そべり、うつろな目をして、床をなめ続けるような豚達を見て、せめて一瞬でも太陽の光を浴びられる瞬間があるのだろうか、せめて一生のなかで一瞬でも走り回ることがあるのだろうか、そもそも歩く瞬間があるのだろうか、喜びを感じる瞬間が一生の中で一瞬でもあるのだろうかと考えずにはいられません。
すのこ状の床によって体に内出血の痛々しい跡がついてしまっている豚を見て、きれいな土の上を歩かせたい、穴を掘って探索して楽しんでほしいと思わずにいられません。
それが、日本では、叶わないことになります。
たとえ、国内で豚を保護しても、その豚を太陽の光を浴びさせ、土をほって、泥浴びをして、心から笑顔になるという飼育は、もうかなわないことになります。
豚や牛は、もちろん鶏も、屋内だけで飼育して良い動物ではありません。
パブリックコメントを書いて農水省に届けてください。
ひとことでもかまいません!
署名に協力してください。
2020/6/12 追記:放牧中止が撤回されました。
https://www.hopeforanimals.org/pig/good-news-save-houboku/
自然の摂理に合った飼育法
共存・共栄でつくりあげてきた この放牧
どうか この意識の高い、生産者の芽をつまないでください
放牧廃止に反対します
私という一人の人間が生きていくために、どれほどの自然と生き物たちに支えられていいるのか?その恩恵に感謝をします。
工場畜産、工場酪農に強く抗議いたします。
母体から生まれ温かい血の流れる命にせめて自由を!
拘束しないで下さい!
お願いいたします!