世界は人間にとって少しずつ良くなってきていますが、畜産動物にとってはどんどん悪くなっています。
工場畜産は、50年前に比べて11倍も多くの動物を収容しており、FAOの予測どおりならば、2050年までに900億の畜産動物が閉じ込められることになるでしょう。
畜産において個々の動物はかけがえのない命として扱われることはなく、麻酔なしで性器を切り取られ、クチバシを切断され、限界まで詰め込まれ、方向転換もできない檻に拘束され、つながれたままで一生を過ごします。
屠殺場では水も飲ませてもらえず、意識のあるまま首を切断されます。
しかしこの言葉を絶する状況にもかかわらず、畜産動物の問題への支援はほとんどありません。
昨年、ハーバード大学に寄付された額は、世界中のすべての畜産動物の保護団体への寄付額の5倍でした。同じ動物でも畜産動物への支援は少なく、アメリカでは動物保護事業への全寄付のうち、畜産動物への寄付はたったの0.03%だということです。
畜産動物の擁護活動が日本よりはるかに進んでいるアメリカがそのレベルですから、日本はさらに低いでしょう。国内では、犬猫保護の動きは盛んですが、畜産動物のための運動を行う人はわずかです。
畜産動物の数は犬猫の16倍であるにもかかわらずです。
もっとも虐げられていながらもっとも支援の手がさしのべられていない動物は、人間でも犬猫でもなく「家畜」です。
言葉をもたない彼らはただじっと、耐えています。
アニマルライツセンターは、畜産動物を解放するために、現地を調査し、動物たちの状況を知らせ、メディアに働きかけ、議員に陳情し、街頭での啓発を続けています。
かれらの苦しみに終止符をうつために、活動を支援してください。