アニマルライツセンターは、昨年末にこの問題提起を行って以降、継続的に食鳥処理場の調査を行ってきた。
2018年11月21日の衆議院農林水産員会での答弁によると、厚生労働省は一部の食鳥処理場は改善をしたとしているようだが、私たちはその割合はとても低いのではないかと考えている。なぜなら、私たちが調査をいつ行ってもハズレなく前日から廃鶏が放置されている実態がみられるためだ。
■ 3月7日に関東の6件の食鳥処理場を調査、3件が翌日屠殺する鶏を放置
■ 6月11日に関東の6件の食鳥処理場を調査、4件が翌日屠殺する鶏を放置
■ 6月18日に関東の2件の食鳥処理場を調査、2件とも翌日屠殺する鶏を放置
■ 7月19日に九州の2件の食鳥処理場を調査、2件とも翌日屠殺する鶏を放置
■ 8月28日に九州の2件の食鳥処理場を調査、2件とも翌日屠殺する鶏を放置
■ 10月18日に関西の4件の食鳥処理場を調査、2件が翌日屠殺する鶏を放置、1件は不明、1件は放置なし
■ 10月21日に関東の1件を食鳥処理場を調査、1件が翌日屠殺する鶏を放置
10月21日の調査は屠殺作業が行われていない日曜日に行ったため、昼間の午後2時前に食鳥処理場に到着し、様子を確認したが、すでに鶏が運び込まれていた。少なくとも、午後2時から翌朝の午前8時か9時まで放置されることなる。その間、水が飲めないのはもちろん、上から仲間の糞尿、割れた卵が降り注ぐことになるのだ。
7回の調査で7回とも放置を確認しており、改善が進んでいるようには見受けられない。
変化は、1件の食鳥処理場に目隠しのためと思われる大きく立派な壁が建設されたことくらい。隠しても問題は何も解決しない。改善する気持ちがないのだと感じるのみだ。