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以下の記事は2009年9月にPETAが発表したものです。(PETA:動物の倫理的扱いを求める人々の会ーアメリカの動物権利団体)

Land O’Lakes社は、バターやチーズなどの乳製品を製造するアメリカ有数の食品会社で、2009年の売上は120億ドル(1兆2千億円)の巨大企業です。
この会社に原料の牛乳を納める傘下の農場へPETAが潜入捜査を行い、明らかにした乳牛虐待の実態は非常にショッキングなものです。
では、ふりかえって日本の乳牛はいったいどんな状態におかれているのでしょうか?そこにも思いをはせながら、この報告を読んで下さい。

レポート

2009年9月、PETAの潜入捜査によって乳牛への虐待が明らかになりました。Land

O’Lakes社傘下で同社に牛乳を供給している農場(ペンシルバニア州)では、乳牛に対して必要な世話をしないばかりか日常的に虐待をくり返しています。巨大企業、Land O’Lakes社の製品を作るために、乳牛たちは毎日ミルクを搾り取られているというのにです。
数ヶ月に及ぶ調査が明らかにしたのは、その農場における乳牛たちの悲惨で不潔な状態、例えば、排泄物でいっぱいの畜舎(ビデオと写真を見て下さい)や、乳牛たちが病気にかかり衰弱して立てなくなっているのに助け出そうともせず、必要な医療をほとんど施そうとしない様子なのです。

Land O’Lakes社はその農場を今年(2009年)の6月に検査しています。そして、清掃しなくてはいけない(汚れた)場所があることを記録しています。その中には牛乳をしぼりとる搾乳所の壁でさえ清掃が必要と記録されていますが、それにもかかわらず結局、その農場を適格な施設と認めているのです。
この牧場のオーナーとその息子のひとりは、乳牛たちに電気ショックで立っていられないほどの苦痛を与えているところをビデオに撮られています。息子は、一頭の乳牛を蹴ったりポケットナイフの刃で突き刺したりしています。現在この父子はふたりとも、動物虐待の罪で告発されています。

また酪農業においては、動物を虐待するようなやりかたが一般的に行われていますが、それらもこの農場の乳牛たちを苦しめていました。搾乳をよりやりやすくするために、乳牛たちの尾をゴムのバンドできつく締め付け、皮膚や組織が次第に壊死して尾が抜け落ちるようにします。そのため乳牛たちはハエを追い払うことが出来なくなり、そのことは乳牛たちにとって苦痛であるばかりでなく、病気の流行をもたらします。この断尾は不必要であるばかりか残酷な仕打ちであり、アメリカ獣医学協会は断尾を非難しています。

酪農業者は、人間と同じく9ヶ月の妊娠期間を持つ乳牛たちに、子牛と過ごす大切な時間を決して与えません。子牛たちは生まれてまもなく母親から取上げられてしまいます。乳牛は物事を長く記憶する能力のある知的な生き物であり、これから起きることを心配する能力も持っているというのに。

テンプル・グランディン博士のコメント

PETAの調査は、床が排泄物で埋もれている畜舎で飼われている雌牛と子牛達に、足や蹄の障害や病気が広がっていることを暴き出しました。牧場から助け出された子牛達は、肺炎や、肥料火傷、眼病、寄生虫にかかっており、あるものは呼吸器の病気のため膿んだ鼻汁が顔から流れ落ちていました。膿瘍はこの農場の牛には普通に見られ、搾乳の間でさえ膿瘍が破れて膿が流れ出していました。

食肉製品と乳製品の産業の専門家として世界的に知られているテンプル・グランディン博士は、このビデオを詳しく検討してこう言いました。

「この農場の状態は、実におぞましい。ほとんど清掃をしていないこと、多くの病気の動物たちが何の治療も受けていないことは明らかだ。農場の責任者は、動物たちの世話を何もしていない。たくさんの動物たちが本当に苦しんでいる。」

ウシごとの報告

工場式畜産農場で乳牛たちに与えられるものは、識別番号が書かれ牛の耳に穴を開けてとり付けられるタグだけです。
このような農場のひとつであるLand O’Lakes社の乳牛農場で、みじめに生きて悲惨に死んだ何頭かの乳牛たちに何が起きていたのか、潜入調査で明らかになったことは、こちらからお読みください。

以下の記述は、PETAが潜入調査に入った工場式畜産農場で、その調査期間中に苦痛とともに生きて悲惨な死をとげた、何頭かの乳牛の身に起こった事実です。

乳牛:№12

細菌による伝染性の足の疾患のせいで蹄が腐り、痛みに苦しんでいました。この乳牛の右前足の蹄はついに足からはがれ落ち、激しい苦痛をもたらしました。

乳牛:№36

その乳首は伝染病によって壊死しており、機械で搾乳されるときに裂けてしまいました。従業員たちはその乳首を、ゴムのバンドをきつく巻き付けることによって切り落とすように命じられました。この牛の状態はどんどん悪くなり、11日後にとうとう死んでしまいました。

乳牛:№95

この牛は今回のPETAの調査ビデオに映っています。出産後4日たたずに死にました。彼女は分娩後に合併症で衰弱し、翌日には屋外に餌も水も屋根も与えられずに置かれていました。その日気温は急上昇し、見付けた者は小屋の中に入れてやれないかとききましたが、農場主は許しませんでした。
雌牛はハエに覆い尽くされ、遮るものもない日向に死ぬまで放置されました。

乳牛:№506

この雌牛もPETAのビデオの中に見ることができます。出産後急に衰弱しましたが、翌日には、餌も水も、凍り付く寒さを避けるための覆いも一切なしで屋外に置かれ、痙攣し苦しみもだえていました。頭をのたうちまわらせるので、顔の下の地面が掘れて溝ができていました。
最後に彼女は射殺されました。

乳牛:№729

この乳牛は深く溜まったどろどろの糞尿の中に倒れました。
農場主はその牛は破傷風だとはっきり認めました。これは、罹ってしまうとたとえ治療をしてもほとんど回復しない細菌性の感染症です。しかし彼はその乳牛をすぐに死なせて楽にしてやることを拒絶しました。

乳牛:№788

衰弱して次第に痩せ細り、呼吸困難でもがき続けました。やっと5日後に農場の共同経営者が射殺しました。

乳牛:№826

この牛が立ち上がろうとしなかったとき―この農場の牛には痛みで立てないものがよくあるのですが―農場の共同経営者は彼女を無理に立たせようと電気ショックを与えました。この牛の具合はどんどん悪くなり、21日後に射殺されました。

乳牛:№879

この牛は何インチもの深さの尿と糞便の中に倒れ込み、身体全体が汚物で覆われていました。この牛の健康状態検査の点数は5点満点の1よりまだ下でした。
彼女は射殺されたはずです。

 

アニマルライツセンターより

乳製品であれば、殺していないからまだましと思われがちですが、厳しい環境下での飼育期間が長く、使い物にならなくなったら殺され、肉にされます。ミルクを出すために人工授精で妊娠させられ、子供を産み、子供は肉になるためもしくは同じように苦しむため、すぐに引き離されます。
苦しむ時間が長く、苦しんだ挙句に残虐に殺されています。
彼女たちのために、どうか乳製品を控えてください。

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