大手ファミリーレストランでは、自身が仕入れるフォアグラについて、
フランス政府からIGP認定を受けた、「鴨にストレスを与えない」「適切な衛生管理」のメーカーから仕入れているものであると主張している。
IGP(PGI)は、地理的表示であり、どこで生産されてものであるかを証明するもので、フォアグラの場合はフランスの南西部の生産品であることを証明するにすぎない。
品質を保証するものではなく、印象を操作する表現で消費者に対して説明をしている。
EUではそのような説明はまかり通らないのに、日本では堂々と誤ったイメージを植えつけている。
なお、フランス南西部のフォアグラ生産業者の団体が取りまとめてIGPの認証を首都することが多いようだが、それらの団体の規定により、強制給餌前の生産方法について一部規定しているものがある。しかし、その内容はごく一般的なフォアグラ生産方法であり、特別なアニマルウェルフェアの配慮ではない。
強制給餌では、クチバシから胃に直接鉄の管を差し込み、体重の4分の一~3分の一の量のとうもろこしや油の混合物等で出来たエサ(とうもろこしの粒のままであることもある)を流し込む。
右の写真の鉄のパイプを利用している。
フォアグラを養護したい業界では、この強制給餌を残酷ではないとする研究結果をしばしば発表するが、残酷であるとする研究結果が一般的であり、EUを始め、多くの国が公的に「残酷」であることを認めている。
インドやサンパウロ(カリフォルニアは抗争中)では、販売が禁止になるほど、また、多くの国で生産が禁止になるほど、残酷とされているのだ。
暴力的ではない強制給餌は、フォアグラ生産においては一切ない。
下記のフォアグラ生産業者の養殖場も、IGP認証を取得した業者のものである。